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2012.07.30

学年が低い時期から意識付け

学年が低い時期から意識付け

難関校ほど意識付けは早く

 難関校を受験する場合、6年生の受験学年ともなると、生徒自身が「自分は何をしないといけないのか」「自分の弱点は何か」など受験に対する意識が随分と向上しています。逆に言えばそれぐらい意識レベルが高くないと合格は出来ないという事になります。親から、「これやれ、あれやれ」と小言を言われる状態ではなかなか難関校は難しいのです。それだけに本人の受験に対する意識を向上させる事に低学年から親は試行錯誤しないといけない事になります。その意識付けの一つとして、学校訪問をお薦めします。

文化祭や体験学習が大人気・・・・

5月に行われた灘中の文化祭、明星、須磨、大谷、高槻、大阪女学院、関大一、関大高槻、同志社香里の体験学習、などが今年は随分と人気がありました。中でも灘中の文化祭は1万人近くの人が来場していると思います。

近所のお年寄りから卒業生、遠方からの訪問者、塾の引率による来場者、女子校からの来場者、在校生、保護者、来賓、あらゆる方が来場されていました。 将来、灘中を受験する生徒が塾や保護者に連れられてくるのは有名ですが、女子高生がわざわざ学校名の書いた制服を着て来場していたり、オシャレをした女の子が多かったのにはびっくりしました。

 親子が正門で学校の表札をバックに記念写真をとりながら「近くて遠い学校・・・!」とか「記念写真で終わったりして・・・・」とかいいながら場所取りに列をなしているシーンを見ると、「さすがにみなさんの憧れの学校」というのを実感させられました。来ていた生徒は受験学年以外の生徒、4・5年生が多かったように思います。また、親子で来ている方は、もっと低い学年の方が多かったと思います。 遠くは岡山や広島、関東からも来られていました。前日からホテルに泊まって、当日はキャリーバックを引きずりながらの来場、すぐにわかります。そんなシーンは「灘中は全国の受験生の憧れ」という事を改めて実感します。実際、灘中のそばにはマンションに一人住まいの中学生、高校生が数多くいますから・・・・

明星の場合、剣道部が学校の周辺のゴミ拾いを、剣道着を着たままやっています。そんなシーンに来場者の方も感心されていましたし、関大高槻の場合は、施設の充実ぶりに感動されていました。これから夏場以降、他の学校も体験やオープンスクール、文化祭などが数多くあります。受験学年になるとなかなか時間がないのと、現実的に受験する学校ぐらいしか訪問できないので、できれば低学年のうちから一度訪問して、子供の反応を見ながら、その学校に憧れを持たせるよう、足を運んでみてはいかがでしょうか・・・

2012.04.20

難関校に必要な語彙数は・・・?

                                                                                              難関校に必要な語彙数は・・・?


どの学年にどれぐらいの語彙を習得するか ?
難関校を受験する場合、国語力がなければ他のすべての教科も成果が出ないのは言うまでもありません。語彙力、読解力、表現力を含めて国語力と言いますが、今回はその語彙に関して、参考にしてみて下さい。
★通常漢字(単漢字・熟語)
  1年  500字
  2年  700字
  3年 1000字
  4年 1500字
  5年 1500字
  6年 1500字
★四字熟語・ことわざ・慣用句
   600から1000
★難語
  3年まで  1000
  4年    1000
  5年    2000
★外来語 
  6年     300
 合計すると12000語になります。外来語を省いたとしても、11700ですから、概ね10000から12000語と考えてもいいと思います。
 単漢字や熟語は学校や塾でも勉強するので徐々には増えていくと思いますが、より確実に増やしていくのであれば、漢字検定にそって勉強していくのが、ムラがなく良い方法でもあります。ちなみに難関校を受験する生徒は最終的には検定の3級から4級の力が必要です。4年生以降は塾のテキストにそって勉強していくと、そこそこの語彙は増えていくようにはなっています。特に四字熟語・慣用句・ことわざ・外来語は塾のテストでも良く出題されますから、それに合わせて勉強するのも一つの方法です。ただ一番厄介なのは、難語と言われる語彙です。これはなかなかやる機会がなく、教えてくれるところもありません。
 なにより一番差がつくのは低学年の取り組みです。低学年のうちにどれだけ丁寧に語彙の勉強をするか、させるのかの差はとんでもなく大きな差になります。漢字も大切ですが平仮名言葉の語彙も、注意力をはらって勉強させておけば、文章を読む際にも大ざっぱに読まずに性格に読むようになります。プロゲートではそういう部分を低学年では指導して難関校の土台作りをしています。

2012.02.18

今年も全員合格達成!

今年も全員合格達成!

ワンランク上の合格も数々・・・・

 今年の受験も会員全員が合格しました。中には塾から「絶対に無理」と言われていた生徒が見事第一志望の神戸女学院に合格できたり、同じく西大和、須磨、高槻、清風なども同様に、いわゆる一発逆転がありました。飛び上がるような声で「合格しました」の声を聞くと、こちらも本当に嬉しく思います。ちなみに、合格校を発表しますと

  灘、甲陽、六甲、洛南、洛星、東大寺、西大和、帝塚山、須磨、星光、四天王寺、

  海星、桐蔭、清風、高槻、大谷、同志社香里、摂陵、関学、上宮、立命館宇治、

  清風南海、土佐、愛光、ラサール、岡山、教育大付属池田、奈良学園、

 一人ひとりにドラマがあり、感動があります。入試まであと3ヶ月という時点から受験勉強をスタートし、分数、小数の計算からやり始めた生徒もいますし、偏差値が10以上も足りなかった生徒もいますし、塾をやめた生徒もいます。でも最終的には、過去問をしっかりとやっていた生徒ほどいい結果がでました。過去問をやらず塾の課題ばかりをやっていた生徒はいい結果が出ていません。最後は偏差値や塾のクラスなどは全く関係ありません。一人の生徒が何校も受験しますが、中には第一志望は合格しても第二志望、第三志望が不合格の生徒もいます。その原因は第二、第三志望の過去問をやっていなかったからです。

今年の受験の総括は・・・・

 灘中の算数・理科が例年よりも簡単だったことから随分番狂わせがありました。関東からの受験生も随分いたようで、その影響で繰り上げ合格があったりもしました。ただ、当初不合格の生徒が第二志望、第三志望校を受験するために、またそのあおりを受けて、「受かるだろう」と思われていた生徒が不合格になり、また第三志望、第四志望へと玉突き現象がありました。結局、力のない生徒が「行くところがなくなった」という話も聞いています。特に今年は男子が厳しがったようです。

 出題傾向が変わった学校も数校ありました。全体的に見ると、国語の出題が「記述問題」が増えた。「文章量」が増えた。などがあげられます。その傾向は難関校ほど、より顕著に表れています。それだけに今後は「表現力」「速読力」が必要になってくると思われます。

全体的に関東の問題に近づいているのでしょうか・・・・

 「社会」を実施する学校は数的には少なくなっていますが、今年は「震災関連」の出題もありましたし、北朝鮮の問題、なでしこジャパン、地図の読み取りなど出題範囲が相当広範囲になっていますので、今後はますます「社会」を選択する生徒が減ると思われます。そうなると「理科」の得点力が決め手になってくるので、差がつくのは「力学」「浮力」「化学」の計算力が問われてきます。勿論、文章やグラフ、表から式を組み立てる事も必要ですが、そこに国語力や算数力が関わってきます。それだけに、受験学年までにきちっとした国語力と算数力を付けておかなければ、すべてが悪循環になるという事になります。

 難関校ほど、より早めに基礎力、応用力を付けて、6年生では前半から過去問を見ていくだけの時間的余裕が欲しいと思います。塾では過去問に取り組む時期が10月ごろからなので、それでは遅いと思います。理想から言えば、受験までに志望校の過去問を2往復ぐらいはやりたいところです。難関校によっては過去問20年本も発売されていますから、それをやるためには相当時間がかかります。でも結局、それが合格には一番の近道だと思います。

 中堅校やそれ以下の学校はいかに基本問題でミスをしないかが合否の決め手です。特に中堅校以下の学校は基本重視なので大手塾でもまれる必要はありません。むしろ個別で見てあげる方が効果的です。

「受験は水もの」とも言われますが、やはり志望校に合った取り組み方が必要で、今一度見つめなおしてほしいものです。受験前にバタバタする自体、うまくいっていない証拠です。塾は時間拘束を長くして頑張らせているように見えますが、個人個人の的に合っているとは決して言えません。本当に必要な講座やテストだけを選別して自分の時間を確保する、これが第一志望への一番の近道です。

2012.01.05

入試まであと一週間

入試まであと一週間

親の準備することは・・・

 ① 受験票のコピーを当日持っていくカバンに入れておいて下さい。

     (本人が忘れた場合の対処)

 ② 受験会場までの交通手段と時間

          ※  一日に2校受ける場合もあるので、その交通順路と時間

          ※  平日と土日では時刻表が違う点を注意

          ※  塾で固まって移動する場合の集合場所と時間

          ※  朝の集合場所と時間

 ③ 合格発表の日時とそれを見に行く人の確認

          ※  本人は次の併願校の受験中のため保護者が発表確認、もう一人は付き添い

          ※  結果次第で次の出願 (記入は済ませておく)

 ④ 合格手続き時に必要な費用の準備

          ※  振り込み先の確認

          ※  振込金額の確認

 ⑤ 健康保険書を持参

 ⑥ 14日以降のスケジュールを一覧表にする

          ※  受験校・時間・場所・付添人

          ※  発表方法・場所・時間・見に行く人

          ※  追加の出願

          ※  入学手続き・日程

          ※  緊急連絡先・受験校や塾、他

          ※  ホテル等の予約確認

 ⑦ 緊急時の薬や時間外の診療

          ※  前もって病院でもらっておく

          ※  友人等のお医者さんに頼んで緊急時の対応を考えておく

 ⑧ 入試前日から2~3日の食事の計画を立てておく

          ※  外食なのか自炊なの

          ※  家族全員の行動を考えて計画を立てる

 ⑨ 残った家族の行動を把握しておく

          ※  他の兄弟の事も把握して対処しておく

 ⑩ 携帯の充電器を持参する

     案外、長話でバッテリーがなくなることもあります。

2011.12.17

勉強は環境が大切!

勉強は環境が大切!

~頭の良さを左右するのは「酸素の供給」~

①寒い時期に成績UP!

 冬場こそ受験生にとっては大切な時期。つい、風邪をひいてしまったり、体調を崩しやすいのですが、実はこの冬場を上手に乗り越えることこそ、成績UPにつながる近道かもしれません。

 体調を崩すと、もともこもない話ですが、ここではそれには触れず他の話をします。

 頭が良いというのは、物事を認識する、考える、記憶する、といった知的な作業がスムーズに行われることです。知的作業というのは決して神秘的な力、不思議な力によって行われるものではありません。大脳に血液が送り込まれて、その血液を通して、ブドウ糖などのエネルギー源と酸素とが大脳細胞に供給され、緩やかな燃焼が起きる、その時に発生するエネルギーによって行われているのです。つまり、特に重要なのは、酸素の供給を落とさないようにすることです。

 すなわち、冬場であっても、たとえ2~3分でも良いので、空気の入れ替えをして酸素を多く取り入れましょう。眠気覚ましにも効果バツグンですよ!

②大きな声を出して成績UP!

 眠気を覚えた時に、私たちは、大きな口を開けてアクビをすることがありますが、これは、脳細胞が酸欠状態に陥ったので、本能的にその酸欠状態を改善しようとしたのです。このことから、口を大きく開けて呼吸すると脳細胞への酸素の供給率が高くなるということが、推測できます。日常、意識的にこういう大口の深呼吸をやるのはもちろん良いことですが、大声を出すというのも非常に良いことです。

 授業中に発言せず、指名されても口の中でボソボソとしか答えない子は酸素の供給率が低いので、なかなか頭が働かないようですが、こういう子は声楽や演劇をやらせたりして日常的に大声で発声させるようにすると、徐々に頭の働きが良くなってくることがあります。

 すなわち、酸素の供給率を高めるために、大きな声を出すということは大変良いことなのですが、最も良い方法は、正しい呼吸法を身に付けるということでもあります。腹式呼吸がきちっと出来れば、いつ、どんな時にでも多くの酸素を取り入れられるばかりか健康面にも大変良いのです。とはいってもなかなか腹式呼吸をマスターするのは難しいので、深呼吸をお勧めします。この方法だと、たとえ夜中であっても出来ますよね!

2011.12.17

食事で応援!

食事で応援!

寒い時期には肉抜きの味噌鍋?

 寒い時期は特に病気に気を使うときなので、「とにかく栄養を!」とお考えの方が多いと思いますが、これはむしろ逆で、暴飲暴食を避けて油ものを減らした方が良いのです。

特に風邪は、肝臓や腎臓などの内臓が弱っているときにひきやすいので、その予防法として、おなかに負担をかけないことが一番のようです。特に夕食は軽めにする方が良いそうで、内容は野菜や穀物中心が良いそうです。万が一風邪をひいても油ものが少なければ治りも早いそうです。逆に多いと余計に長引くだけで、こういう場合は「うどん」や「すいとん」などをとり、食べる量を減らした方が良いとのことです。熱が出た場合は、葛湯を飲ませて解熱させ、熱が出ない場合は「おじや」や「味噌」が効果的です。なかでも特に熱が高い場合で油ものを多くとっていた場合は「りんご」が良いそうですが、基本的にはあまり果物は食べさせない方が良いそうです。それと、風邪をひいてしまってからは、野菜の繊維も体に残ってしまうので良くないということなので、悪化させないためにも、食事は減らすのが一番だということだそうです。

砂糖を取りすぎている場合は、咳が出やすいので、出来れば減らしてほしいのですが、咳止めとしては、「しょうが湯」に「ごま」を入れたものを食した方が良いとのことです。そして、寒いところに行くと余計に咳が出やすいので、温かいところで養生し、エアコンよりも「湯たんぽ」がいいそうです。エアコンは空気が乾燥するので、もし使用するのであれば、加湿器を使用されるのがよいとのことです。

 いずれにしても寒い時期は、無理をせず睡眠を多くとり、食事は野菜や穀物中心で油ものは極力減らすことが健康には一番良いそうです。これは子供たちだけでなく、家族みんなが気を使ってほしいと思います。一度「だまされた!」と思って「肉抜き味噌鍋」を食べてみて下さい!

2011.11.25

受験まであとわずか

受験まであとわずか

健康管理と食生活

 だんだんと寒さが厳しくなるこの時期。なかなか体調を維持するのが難しいのですが、特に風邪をひかないようにと最新の注意は、受験生をお持ちのご家庭では苦労なさっているのではないでしょうか・・・

 本人だけが風邪をひかないように注意しても、家族で誰か一人でも風邪をひいてしまうともともこもありません。家族全員が注意して風邪をひかないように気を配るためには、まず食生活を安定させる事です。何かと夜は塾中心の時間での食事になって、時間が曜日によってバラバラになったり、本人以外の兄弟は適当にすませたりしているようで、栄養面までなかなか配慮が出来ていないようです。確かに、受験生には受験生に応じた時間での食事時間になってしまいますが、その他の家族は規則正しい食生活が出来るような工夫がなければ、回りまわって受験生に迷惑がかかる事も予想できます。

 お母さんとしては、塾の送り迎えもあったりして料理にも専念できないとは思いますが、子供のいないお昼間に夕食の下ごしらえまでやってしまわないと、夕方以降は時間が取れないでしょう。なかなか献立を考えるのも大変だとは思いますが、今は簡単にできるレシピ本や、栄養を考えた、しかもコレステロールやカロリーが低いレシピ本等も数多く出版されていますから、参考にしてみてはどうでしょうか・・・

風邪をひいてしまったら・・・・

 万が一、風邪をひいてしまったら、「病気になったら栄養が大切」と言う方もいらっしゃいますが、過度に栄養をとると熱が高くなる可能性が高まります。無理に栄養のあるものを与えるのではなく、「パン」とか「うどん」などの単純な食事や粗食でもいいとも言われています。特に家族間は風邪がうつりやすいので、家の中でも「マスク」は必要ですし、洗面のタオルも分けた方がいいかもしれません。そして、換気をよくしておく事です。

ブドウ糖とチョコレート

 1時間以上連続で勉強する場合には、ブドウ糖を1片取らせるといいです。特に集中している時ほど頭がカロリーを消費していますから、その1片でカバー出来ます。最近はコンビニでも売られています。ブドウ糖がない場合は、カカオ入りのチョコレートでも構いません。ただし、あまり食べ過ぎないように・・・・特に夜中は・・・・

2011.11.10

あと2カ月は何をすべきか・・・

あと2カ月は何をすべきか・・・

自分の時間をいかに確保するか !

入試まであと2カ月ほどです。受験生は最後の追い込みをしています。当然のように志望校は決まっているはずですが、まだ決まっていない生徒もいるようです。この時点で絞り込みができていないのは確かに大変なことです。本来ならば志望校に特化した勉強をしなければいけない時期ですから、それが定まらないのであれば、できるだけ早く相談をして結論を出して、志望校を絞り込むべきだと思います。

 塾にもよりますが、赤本を中心に過去問をやっている塾もあれば、まだ通常授業プラス志望校別クラスの授業を毎日のようにやっている塾もあります。本人のできにもよりますが、あと2カ月のこの時期は、できれば過去問を中心に取り組んだ方がいいと思います。ただ、過去問もサラッとやるのではなく、できれば2往復ぐらいする方が、自分のものになるはずです。難関校になれば20年本も出版されていますから、それをすべてやろうと思うと相当時間が必要になるはずです。また、知識分野に関しては自分で覚えるしかないので、どうしても自分の時間が必要になります。

 この時期はもう自分の弱点も自分自身が一番よく把握をしているはずですから、ある程度本人に選択権を持たせて、塾を休んででも自分の時間を確保させた方がいいと思います。もう分かっている事、できる事は置いておいて、自分の弱点に時間を割いたり、過去問を手掛けたりしないと、時間が足りないはずです。最終的にはその過去問で合格ライン以上の点数が取れるかどうかの判断で十分ですから、いまさら塾のテストはあまり気にしなくていいと思います。

 要するにあと数カ月は自分の分からない部分だけを質問して理解すればいいだけなので、塾でがんじがらめに時間を取られる事をできるだけ避ける事です。ここから先は「いかに自分の時間を確保できるか」次第です。

2011.07.27

算数嫌いの原因は低学年にあり

算数嫌いの原因は低学年にあり

計算は速いだけでは意味がない

 子供は足し算より引き算、掛け算より割り算が苦手です。これに小数・分数が加わるともっと出来なくなる子供が増えます。実はこれは練習不足と一言では片付けられない事です。よく公文やそろばんをやって計算スピードが速い子供がいますが、4年・5年生ぐらいになると、だんだんとミスが増えてきたり、解けなくなったりします。これは何が原因かというと、単純に計算のやり方だけを習得しているからです。それでは複雑で長い計算は出来なくなります。

 例えば

   9×5+9=

  これをどう計算していますか・・・?  おそらく前から順番に計算して、

   45+9=

  としていませんか・・・?    これがただ単に計算しているということです。これを

   9×6=

 とするのが計算の工夫であり、考える習慣をつけるということになるのです。

   9×5-9=

  これは

   9×4=

計算は常に工夫をしようという意識を持たせることが必要です。でないと

   323+324+325+326+327+328+329+330+331+332+333=

      99×75+124×78+124×21=

 こんな問題をまともに順番に計算していては逆に時間がかかり計算ミスが起きます。

単位の概念をつけて活用する

 算数嫌いの多くは単位・少数・分数・文章題でつまずいています。これも理屈が分かっていないのと概念がないからです。例えば1分が60秒は分かっていても、1秒は60分の1秒が言えなかったり、長さの単位、重さの単位、量の単位など様々な単位の関係がイメージ出来ていないのが原因で算数嫌いになっています。色々な単位を習った時点で、その単位が実際どれぐらいのものかを実感させる事があまり出来ていないようなので、親としては生活の中でもそうした単位を実感させるような工夫を考えてほしいものです。それとともに、例えば3時は90度、1時は30度、1分は6度、などと重ね合わせて勉強する事も大切です。これは3年生レベルです。

2011.06.25

難関校をめざす土台づくり

難関校をめざす土台づくり

3年生までの家庭での取り組み次第

 今年、灘中・甲陽・星光・四天王寺・神戸女などのいわゆる難関校といわれる学校に合格した生徒には共通点があります。どの生徒も精神年齢が高いという点です。当たり前と言えば当たり前ですが、ではどうして精神年齢が高いのか、どうしたら精神年齢が高くなるのか、ということを聞きたくなるところですが、その理由と方法はまた次回にします。今回は「3年生までに何をすべきか」というテーマについてお話しします。

 4年生以降はほとんどの生徒がどこかの塾に週に何回も通うわけで、その塾の進度に合わせて勉強を進めていく上では、家庭での取り組ませ方にはそんなに差はありません。ただ、3年生まではというと、各ご家庭の考え方で随分差が付いています。塾に通わせる、通わせないという事も違いますし、奨学社のように高度な内容をする塾に通う、逆に公文のような塾に通う、という点でも差があります。ただ、どこに行かれても通っているから安心ではなく、行ったら行ったで「習った事を自分のものにする」事が重要です。

 「算数を制する者が受験を制する」とも言われていますが、早くも1年生レベルで「この子は理系タイプ、文型タイプ」というのが分かります。今の時期から「この子は算数が好きだから」と言って難関校に夢を膨らませていても、なかなか順調にはいきません。そもそも難関校(超難関校)に合格して、その後も順調に進んで、将来国公立の医学部を含む理系の学部に現役で合格する生徒は、幼いころから理系の要素を持った生徒が圧倒的な語彙力と読書量と読解力という土台をもって理系教科(算数・理科)に勉強時間を割くからこそ

目標が達成されるのです。いくらこの時期に計算力があっても文章題になると出来ない、というのは国語力不足です。ですから、低学年のうちは出来るだけ国語に時間をかけるべきです。とはいってもただ単にたくさん本を読む、という事ではありません。漢字を含む多くの語彙を同時に学ばせ、書かせて使うことです。四字熟語やことわざを勉強させてもかまいません。又出来るだけ初めは音読させることです。「ハリーポッター」などの物語文は3年生までに卒業させたいところです。

 算数は答えが合っていれば「良くできた」とほめやすいですし分かりやすいですが、国語は指導しにくいものです。子供に漢字を書かせたり、答えが合っているかの確認は出来ますが、それ以上はなかなか難しいものです。それに子供も音読ばかりだと疲れてきますし面倒くさくなります。国語指導は会話をしながら進めていかなければいけません。それだけ手間暇がかかります。でもこの部分を丁寧にやっておけば、後跡の力に必ず表われてきます。何をどれぐらいやればいいのかは「マル秘」にしておきます。

 きちっと低学年のうちに土台を作っておけば6年生になっても塾に振り回されなくても済みます。ですから子供もつぶれなくていいですし、算数にも時間が割けるようになります。難関校を目指すのであればもっと先を見て、そして今を考えて下さい。

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