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2010.06.21

「文字」や「数」は必要か?

「文字」や「数」は必要か?

 

基本的に小学校受験の問題は、文字や数は「読めない」「書けない」を前提に出題されるのですが、本当に文字や数は教えなくても大丈夫なのでしょうか?

【 文 字 】

 実際に「文字を書く、読む」という事は入試ではありませんが、現実はほとんどの子が平仮名を読んだり、自分の名前ぐらいは書けます。

 問題の中に、しりとり遊び的な問題や、絵を見てそれが何かを答えられなければ答えようがない問題があります。しりとり的な問題の場合、どれだけ多くの物の名前を知っているかが問われるわけで、あいうえお順にどんな言葉があるかを言わせてみる場面も各ご家庭であると思います。「書く」という部分においては、絶対必要ではないかもしれませんが、「読む」という事に関しては、早くから取り組ませてもよいのではないでしょうか?

「あいうえお」が読めれば、声を出して読むことによって、言葉が整理されて理解されるようになりますし、言葉数も当然増えるはずです。もちろんその前に、たくさんの絵を見て、名前を覚えるのが先ではありますが・・・・・!

【    数    】

 テストの内容からみて、数的な問題には、例えば、7匹の蛙の絵があって、右の絵のどの絵とどの絵を組み合わせれば、左の7匹の絵になりますか?というような問題があります。これは、組み合わせ、引き算、足し算、すべての要素が入っています。また、積み木の数の問題においても、一目で幾つかがわからなければ、選びようがない問題があります。先生方は、指導の中で積み木を利用して、その置き方によって同じ数であることを形として教えています。その訓練によって、直接数字への置き換えをせずに答えられるように指導しています。ただ、こういった積み木の場合は「隠れている部分」があるので、実際に手に取りながらの指導にも効果はあると思いますが、「蛙」や「あひる」など、実物での指導ができない場合は、どうでしょう?

 現実問題、たてまえとして、数は読めない、書けない、計算できないが前提ではありますが、内容的には15~20ぐらいまでの数は「数えられる」くらいでないと、対処できないのではないでしょうか?

 今まで色々なご家庭の様子を聞かせて頂いていますが、お風呂に入った時に、親と一緒に1から順番に数えてお湯につかる、など、親子で学習しているのが現実だと思います。であれば、あえて数を避けて通るより、教えてしまってもいいのではないでしょうか。

2010.05.12

家庭学習は読み聞かせから

家庭学習は読み聞かせから

聴く力・記憶する力・イメージ力

 小学受験の試験内容のなかで、必ずと言っていいほど出題項目にあげられるのが、「お話の記憶」という項目です。この能力を育てるには相当な時間を必要とします。皆さんもすでにご家庭の中で、色々な本を読んであげていると思いますが、その本の選定や取り扱い方について苦労されているのではありませんか?

 1歳・2歳の時はまだまだ読み聞かせるといっても、言葉がなかなか伝わらない場合もあると思うので、そういう時期は、できだけ絵本を使って、言葉とイメージをつなげていく作業が必要です。そのためには、やはり図書館を利用するのが一番いいかと思います。出来れば、一冊ずつ購入して家に置いておくのがベストですが、なかなか手間とお金もかかります。

 3歳以降になると、だんだん字も読めるようにしていかなければいけないので、文字数の多い本にし、自分でもゆっくりと発音できるように、文字の発音の訓練をしていくといいでしょう。それと同時に、物語等の読み聞かせをすすめていきますが、本の選定が難しく面倒です。また、せっかく読むので、「どう感じているか」「どう理解しているか」など色々と聞いて、本人の感性や理解力を確認したいところです。

 最低限、アンデルセン、アラビアンナイト、イソップ、グリム、日本昔話、などは読んでほしい題材なので、これらを中心に始められたらと思います。そこで今回は、そういう内容がすべて掲載されている本を紹介します。

 

日本学習図書株式会社「入試によくでるメルヘン・コレクション」

 

 この本は96話が載っていて、それぞれの内容に応じて、問いかけの項目があるので、それを利用すれば、いちいち質問の内容を考えなくてもすむ、という優れものです。物語も一つ一つが1ページの中で完結しているので、読み聞かせの量としても適量です。ぜひ一度ご覧になってみて下さい。

2010.05.11

絵本と書籍の使い分け

絵本と書籍の使い分け

 

絵本はいつ頃から?

 絵本の役割というのは、具体的なイメージを与えるという特効薬になっていますが、実はそれだけではありません。一つ一つの物の形や色、特徴を学ぶのに大変優れているのです。物語の主人公の様子だけではなく、背景に描かれてあるものも案外目に入るので、何度も何度も利用できる優れものです。ほとんどの絵本は分厚い紙が使われています。これは、子供が少々乱雑に扱っても破れないという理由、当然色が付いているので薄い紙では印刷上品質が保てないという理由もあります。いずれにしても、まずは絵を中心に親子の会話を楽しみながら、物語の内容や背景に描かれてある物について色々とお話をしてみて下さい。そして、もう一つの特徴は字が大きいということで、文字を覚えかける時期にはもってこいの教材になります。初めは親が読みながらイメージを描くことからスタートし、次のステップは一緒に声を出して読むという段階に。これらの繰り返しで徐々に文字が読めるようになってきます。この段階が子供の人生を決めるといってもいい過ぎではないぐらい大事なことなのです。

 絵本の利用は、子供がことばを少しずつしゃべりだす時期からスタートしてもよいと思います。すでに色々な物が目に入り、一つ一つの物の名前を覚えていく時期だからこそ、役に立つのではないでしょうか?効果が目に見えてというものではありませんが、積み重ねがいずれ大きな差になるはずです。

書籍はいつ頃から?

ここでいう書籍というのは、イラストのない物語本のことを言います。この本は子供が本好きになったり、親が読み聞かせの際にも利用すると思いますが、できれば一つの物語をくわしく書いた本よりも、物語の数がたくさん載っているものを利用してほしいと思います。ようするに、小学受験に向けて、「お話の記憶」に役立たせてほしいのです。

年齢的には、3歳以降になると思います。一つ一つの物語を全部単品で揃えるのは大変ですし、コストもかかります。ただ、最低、イソップ、アンデルセン、グリム、日本昔話等は知っておいてほしい内容なので、出来ればそれらすべてが載っている本を購入されるのが一番かと思います。物語に出てくる主人公をグループ分けするような問題が出題されていますので、これらを読んでおくことは必須かと思います。ただ、今回は「物語を知る」という観点でのお話なので、「お話の記憶」のレベルアップについては、次回で!

2010.05.10

日常会話に要注意

日常会話に要注意

出来る限り標準語を使って!

 幼少時期、特に言葉を覚える時期は、子供を育てるうえにおいて親が最も気をつけなければいけない時期になります。「言葉」は言うまでもなく、思考力につながる手段であり、日本人である以上、頭の中でも日本語で考えたり感じたりするので、その言葉の数が少なければ、当然考える能力や理解する能力も少ないということになるだけに一番大切なものです。これから始まるすべての教科の基にもなるので、ただ、「しゃべればいい」「わかればいい」「覚えればいい」と言うものではありません。

 ものの名前には方言はないものの、日常ではほとんど方言で会話をしているはずです。特に最近は言葉をわざと簡略化してしゃべったり書いたりすることが流行になっています。例えば「熊さんが笑っていた」を関西弁で言うと「熊さんが笑ろとった」になります。日常会話では何ら問題はありませんが、入試の口頭試問や面接になると、これは不適格になります。入試の口頭試問や面接では、標準語で答えることがプラスポイントになるので、その標準語を教えるために、一にも二にも常日頃から出来るだけ標準語を使って会話をすることです。入試の際は親子とも緊張して丁寧な言葉遣いをしようと思っても、つい関西弁がでてしまうものです。学校側はその言葉から、常日頃の生活環境やしつけ、親同士の会話、本人の性格などを見抜きます。以前、こんな口頭試問で失敗した例があります。

  先生「ごはん食べてきましたか?」

  本人「はい」

  先生「おいしかった?」

  本人「はい」

  先生「どこで食べたの?」

  本人「車の中」

 子供は正直ですね!ただ、「あぁ・・・・ぁ!」という感じですね!この会話から生活環境が分かってしまい、また親子の会話が常日頃から「うん」「うん」という単発的な会話が多いのだろうということが読み取られます。会話の多い親子であれば「おいしかった?」と聞かれたときに「おいしかったです」と答える場合が多く、単発的な返事だけで終わる場合はおそらく「こう聞かれたらこう返事しなさい」と言われているように受け取られます。

 こういう言葉遣い、会話は付け焼刃では出来ないので、常日頃から出来るだけ丁寧な言葉遣い、そして標準語を多く取り入れて親子で会話をしてほしいものです。大変だと思いますが、子供は親の分身ですから、自分に跳ね返ってくると思って下さい。

2010.04.26

数と立体図形2

数と立体図形2

数と形で覚える!

 塾に行っている方はご存じだと思いますが、積木の並んでいる形で覚えているのです。

例えば、3つなら3つの並び方を覚えさせているのです。3つの並び方は下の写真のようになります。

 

 こういう色々なパターンで3つの立体的感覚を覚えさせるのです。これはただ単に、数を認識するだけではなく、立体的なものの見方も同時に学ぶことが出来る優れものです。

 同じようにして、4つのパターンや8つのパターンを覚えさせると、複雑な問題でも一瞬で答えられるようになってきます。今回は同じ色の積木を使用していますが、2色、3色と使ったり、柄のついた積木を使用すると、規則性の問題や、推理の問題にも利用できます。プリントのみの学習では、どうしても隠れた部分が推測できないので、初めはこうした積木を用いて、実際に並べさせて、感覚として覚えさせるのが一番です。先生方はこうして一人ひとりに教えているのです。これは、なかなか塾で個人個人には指導しきれていないので、多くは家庭でお母さん方や家庭教師の先生が指導しているのが現状です。

 だいたい入試レベルでは、8個から12個ぐらいのものが多く出題されているので、色々なパターンをプリントに沿って実際に並べて、教えてみてはどうでしょうか?

2010.04.26

数と立体図形1

数と立体図形1

どうやって数える?

 

 

 

この写真をみて、すぐに「・・・個」と答えられますか?大人でも何秒かかかって、数えてから答えると思います。それを小学校受験をするお子さんは、一瞬で答えます。いったいどうやって数えていると思いますか?また、どうやって教えていると思いますか?

2010.04.19

実生活と受験内容のギャップ

実生活と受験内容のギャップ 

便利さと生活習慣のズレ!

最近の都会暮らしでは、受験内容とは違う生活が当たり前のようになっています。食べ物でもそうですし、生活のリズムもそうですし、持ち物もそうです。

確かに今は大変便利な世の中で、「暑い」と思えばクーラーがあり、「寒い」と思えばヒーターなりエアコンがあります。特に高層マンションなどはエアコン生活なので、ストーブやこたつもありません。ましてや窓も開かないわけですから、気温の変化による季節感の味わいは部屋の中ではありません。洋風の間取りでは、畳やふすまもなければ、座布団の代わりにクッション。すだれもなければ蚊帳もない。ただそれが現実なので、そのギャップをどう埋めるのかは大変なことです。

季節感のズレ!

入試問題の中には季節ものがあります。食べ物、植物、行事、祭りごとなどですが、季節感がないこの時代、一つ一つ説明するなり、工夫するしかないのですが、本当に手間暇かかります。でも逆にそれを楽しみながらやるというのも、この際いいのではないでしょうか。

例えば、食べ物については、できるだけ旬の食材を使うようにする。買い物に連れて行き、旬の食材を教え、値段についても教えていけば、一石二鳥です。そして、食材を料理する際にも、その切り口を見せたり、においをかがせたりしながら体験的に教えていけばいいのです。だいたい、スーパーなどに行くと、旬の食材は値段が安く、目立つ所に置かれてあるので、そんなこともついでに教えると、子供は自然と旬の食材を覚えていきます。

植物に関しては、できるだけ外に出て、大きな公園(県や府や市が管理している公園)に連れていくことです。そういう公園はしっかりと維持管理されているので、季節の花を中心に植えられているので、是非お勧めです。見るだけでなく、においをかいだりもして印象を深めたいものです。

行事や祭りごとに関しては、まずは祝日の意味の説明から必要で、その都度その内容にあった取り組みなり、話題を親子でお話したり、お祭りに参加したり見学に行ったりと、やはり体験が一番です。ただ、一年ですべては無理なお話ですから、2年~3年かけて、ゆっくりと体験させたいものです。

いずれにしても、単純に考えても大変なことだけに、「やらないといけない」とか

「結果を期待して取り組む」よりは、楽しみながら一緒に生活するという感覚で、お互いに学んでいってほしいと思います。

2010.04.19

三つ子の魂百まで!

三つ子の魂百まで!

 

 小学校受験では、いろいろな項目が審査されるわけですが、最近特に重要視されているのが、口頭試問や行動観察面です。もちろんペーパーテストも重要ではありますが、ペーパーテストの内容が非公開である以上、それ以外の要素も多分にあるということを肝に命じたいと思います。

 受験勉強に対して、塾や家庭教師で取り組んでいくのが一般的ですが、それは点数化できる範囲の勉強であって、それ以外の部分は、ほとんどが親の子供への接し方によるものです。「子供は黙っていても育つ!」という人もいるようですが、子供は親の行動、言動を真似するもの。また、テレビやゲーム、本の影響を受けるもの。黙っていても行動や言動は親に似るものです。3才~4才位になると、性格も顕著に出来上ってきます。躾はその時期から徹底的にやっていかなければ、なかなか受け入れられなくなるものです。

 「うちの子はわがまま!」 「うちの子は頑固!」 「うちの子は人見知りする!」

 「うちの子はじっとしていない!」 「うちの子はちょっかいばかり出す!」

 「うちの子は好き嫌いがたくさんある!」

 様々な問題点が出てきます。こんな時期こそ、改善する最も重要な時期。この時期を逃がすと後になればなるほど改善できなくなります。

 幼少時期にこそ躾は厳しくする必要があります。まず、親は「怒らせると怖い!」と思わせないといけません。「ぐずれば何とかなる」と思わせると、ずっとぐずります。特に食べ物に関しての「好き嫌い」については、徹底的になくすべきです。嫌いな物でも食べないといけない、と思わせることが、「嫌いな勉強でもしなければいけない」につながるものです。幼少時期こそ、連続の長時間の勉強は無理だけに、細かくスケジュールを考えて、「4時~5時はお勉強」とか「7時~8時はお絵かきやお手伝い」とか、そしてゆくゆくは90分~2時間位はじっと座っていられるようにしたいものです。もちろんすぐには無理ですが、少なくとも最低45分~50分は今の段階で座っていられなければ、幼稚園や保育園、塾でもじっとしていないはずで、そのまま小学校に行っても、授業中にウロウロしたり、集中できないということになります。好きな事は子供も生き生きとしてやるので、ある意味、親も安心していい時間かもしれませんが、嫌がる事をやらせる時こそ、信念を持って頑固に取り組ませることが重要なポイントになってくるのではないでしょうか。

 子供は日々、変化、成長するもの。親自身がぶれないで継続性を持って育ててほしいものです。

2010.04.14

四季を身近に感じさせよう!

四季を身近に感じさせよう!

 

 近年、野菜や果物など、一年中店頭に並ぶものが多く、季節感が薄れています。

 又、日本に昔から伝わる年中行事等も忘れられようとしています。

 春なら、桜見、雛祭り、お彼岸、子供の日、憲法記念日、母の日

 夏には、衣替え、父の日、時の記念日、七夕、土用の丑、夏祭、花火大会、鼻の日、お墓参り、送り火、鐘楼流し、盆踊り

 秋には、十五夜(月見)、秋分の日、体育の日、読書週間、目の日、七五三、文化の日、勤労感謝の日、敬老の日

 冬は、クリスマス、正月、冬至、出初め式、七草、針供養、節分、成人の日、鏡開き、書き初め、初詣、忘年会

 この他、誕生日やその地域地域の行事、又、お中元やお歳暮、暑中見舞いや年賀状、年越しそばやおせち料理などの風習や習慣もあり、これらのことを家族で体験したり、お話したりしながら季節感を一緒に味わって行きたいものです。又、夏にはスイカ、冬にはみかん、秋には秋刀魚など、食べるものに関しても、なるべく旬のものを多く取り入れ、季節感を培っていってほしいと思います。

 それぞれの行事や風習、習慣にはそれぞれ意味や習わしがあり、それを丁寧に説明、お話をしてあげると、より記憶に残るものです。特に物の名前は活字や言葉だけよりも、実際触れて、見て、体験するのが一番確実に残ります。例えば、七草と言えば、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロとありますが、これこそ実際、見て食べて味合わないと覚えられるものではありません。特に幼児期は体験学習が何よりで、又、入試にもそれに基づいた問題が数多く出題されている点に注目したいものです。

 

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